「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の伏線について解説します。
今回紹介するのは下記の「5つ」。
- リック・ダルトンの火炎放射器の意味とは?
- クリフ・ブースの妻殺しの噂は本当?
- シャロン・テートの存在
- マンソン・ファミリーの不気味な存在感
- クリフ・ブースの暴力的な一面
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①リック・ダルトンの火炎放射器の意味とは?
レオナルド・ディカプリオが演じるリック・ダルトンはかつて出演した映画の小道具である火炎放射器を自宅で保管していました。この火炎放射器が終盤のシーンに登場してヒッピーをカリッカリに焼き上げます、、、
このシーンがとにかく最高にスカッとします!、と同時に本当にこんな展開があったら、、 あの家にリックとクリフがいてくれたら、、と願わずにはいられません。
リックはかつて映画スターであった「過去」を忘れられないでいました、その過去に使用した火炎放射器は忘れられない過去を象徴する道具と考えられます。そんな火炎放射器が物語の終盤に決定的な役割を担うことになったのです。
②クリフ・ブースの妻殺しの噂は本当?
クリフは「過去に妻を殺したのでは?」という疑いがかけられています。それが暗示されるシーンについて、おそらく妻とクルーズでバカンスをしている部分があるのですが、そのシーンのフレームが斜めになってて、とても不穏な雰囲気を鑑賞している私たちに感じさせます。またこのときのクリフの持っている銛の向いている方向がなんとも、、、。
このクリフという男はとてもかっこいい生き物です。しかしどこか謎めいていて、暴力的な雰囲気を秘めています。そんな噂が物語の終盤の展開にもつながる伏線と考えられます。私の考えとしては本当なのではないかと思っています。
③シャロン・テートの存在
シャロン・テートの存在は映画自体の緊張感と期待を高めるとっても巧妙な伏線として重要な役割を果たしてます。彼女が出てくるシーンはどれも天真爛漫で、キラキラとしていてとっても無邪気です。しかし歴史的な背景より、この先に待ち受ける悲劇を観客に予感させ続けることになります。そうした流れの中訪れる終盤の展開はより私たちに対して大きなカタルシスを与えてくれます。
④マンソン・ファミリーの不気味な存在感
彼らの登場シーンははじめのうちはそこまで多くはないかもしれません。何気ない日常のシーンへ登場し不穏な雰囲気を投げかけていきます。歴史的背景について知っている方々に対してこの存在は高い緊張感を与えます。彼らの存在がそんな事件の発生を予感させる伏線となっています。
⑤クリフ・ブースの暴力的な一面
時代の流れを受け入れながら常に自分を見失わない、飄々としたクリフの腕っぷしを知ることのできるシーンがいくつかあるのですが、なんといっても終盤のマンソン・ファミリーとの対決のシーンがしびれます。クリフの暴力的な側面が示されながら、先に記した妻殺しの噂なども相まってそうした性質が活かされて物語はクライマックスに向かいます。物語における緊張感を高めたり、私たちにこれまた大きなカタルシスを与える役割があると考えられます。
以上が「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の伏線についてです。お楽しみいただけたなら幸いです。